今月は2度めの締め切りが迫ってきてる。とかなんとかいってみても、
コンテストなんであって、投稿なんであって、特に現金収入云々の
モンじゃないので、やらねばヤラン、で別段かまわないのだが、
まぁなんにつけ、この春は創作意欲がようやく通常のモノに戻ってきた
感じがあり、喜々としてのぞんでいる。
もの作り、はあるラインにまで精神が出来上がってないとできないもん
なのであるが、これがなんの予備知識のない人に言わせると「パッと書いて
遊びにいこーや」程度のものらしく、断わろうにも「まんが書くから」といって
通用する場面なんてのはむしろ希で、随分と無遠慮に土足でこちらの
核となる精神面にかけのぼってくる。
ちょっとやそっとのことならダイジョーブなんだけれど、こっちも人間な
もんだから、ムラがあったり、機嫌のコントロールなんてうまくないもん
だから、いつも気持ち良くマンガに向かえてるわけでもないのね。
で、いつその「本調子」があるか分からない以上、けっこうマメに自分を
作品作りに対峙させておく工夫は要るのね。おっつけ、そこいら辺の
精神のフラフラぶりを理解してくれそうな人の方に自分を向けてしまうから、
今度は人間としての「容量」に片寄りもでてきてしまう。そしてその
偏りぶりは意識無意識あってか、なしにか、作品に反映しちゃうのだ。
が、この4月からの新作については、ワタシの生活とは別のラインで
元気に動いているのだ。作品の方が元気でいてくれると、こっちもついぞ
うれしくなってきてしまう。元気のいいアイディアのために、「よっし、
じゃあ、今日はうまいモンでも俺に食わせてやるか!」と自分のこと
なのに、やけに奮発していいモンを食い、自分の「漫画家」部分へ
褒美のような、応援のようなものをしてやる。すると、その後日に
そのイキオイのようなものが動機になって出てくる。
御褒美はごちそう(?)だけではなく、CDのバカ買いだったり、
ビデオの気違いのような鑑賞ぶりになってあらわれる。
脳の血のめぐりはことさら気を使う。
アイディアがポンとある日生まれて、そのアイディアの一番素敵なところを
にょきにょきと上げもって、普通に漫画を読んでくれてる人との接点を
さがし出し、絵とストーリーを練りこんで、わかりやすい上に面白い、
そのくせ新しいなにか、でなくては商業漫画にはならないから、
「書きたいだけ書いてヨーッシ!」的ノンキさはない。
あんまり自分に陶酔していてもアカンし、自分の世界に入れなくても
書けない。まんがが好きすぎると自分の作品の位置を見失うし、
嫌いすぎるとそれが作品に出てしまう。
とまあ、イラン心配りにしてるようじゃ修行が足りんのである。
今はそれが心地よい。結果がスゲー大事なんだけど、まぁ正直なところ、
結果以上に、今のこの、心持ちにまで来られて「ホッ」としてるのだ。
随分長く、これっぱかしのものをまってたのだ。