ipodシャッフルをなんで買ってしまったかしら?

そもそもどうしてもMDを買うつもりにならなかった。
なんか、どーもなんだか気持ち悪かったのだ。便利なのに、
気持ち悪かったのだ。
パソコンのメディアもよく分からなかった。SDだのコンパクトフラッシュ
だのスマートメディアだの、メーカーさんが必死になってるのまでは
わかるんだけど、しらけたんです。すごく。すごく。

デジカメはスマートメディア、外部ストレージはコンパクトフラッシュ。
プリンタはいろんなメディアに対応してても、それはなんだか「豊か」じゃ
ないなあ、とは感じてた。
その煩雑さ、っていうのが「豊か」な生活から一番遠いものであるのは
みんな分かってると思う。

こうも思う。
コンビニっていうのがこんだけあちこちにあるのは、「便利」なんだけど、
そんな、24時間もオープンしてなくちゃ、「不便」な生き方が果たして
豊かだろうか、と。

ipodシャッフルは、そのスイッチの少なさに惹かれた。
「ストップ」と「順繰り再生」と「シャッフル再生」の3種類しか操作できない。
あとはバッテリチェックくらい。
(スイッチの説明なんて書いてもいないよ)
昔の「ラジオ」である。電源と、チューナーしかなかった時代の操作性。
これって便利?
便利かどうかは考えるまでもなく「聞く」には最適!

つまり、「余計なものなんでいりません」って態度がその機械には
ありありとうかがえる。

実際ipodシャッフルを買ってきて最初にやるのは「しまいこんでたCDの発掘」
なのです。複数の、あちこちに散らばってしまった「自分の趣味」の音楽を
ひとつに、それもかなり小さく、ライターサイズのipodシャッフルにつっこむ。

ここがすっごく大事に思うんですけど、
どんなにすきな音楽でも、日常の生活に支障のある量になってしまってるから、
捨てることはできなくても、しまうはめになる。ipodシャッフルはそれを
「聞こうぜ。俺に全部入るからね!」って太鼓判をおしてくれる。
それも「好きな曲」の量なんてけっこう絞られるから、私の買った512Mの
シャッフルで十分あまるのです。

車でも聞きたい曲ができたのでFMトランスミッター買いました。
考えてみたらお風呂の防滴ラジオにも飛ばしてipodシャッフルです。
首から吊って歩いてると、胸にあたってわずらわしいのでアームバンドも
買いました。

ほら。
生活のあちこちに出没させたいアイテムなのです。
ラジカセやパソコン持って歩くわけにはいかないし、そうそう大音量で
聞くわけにもいかない時に、シャッフルの出現できる、活躍できる場所は
随分たくさんあると思いません?

外部ストレージとしても利用できますけど、音楽のためにみんな使うだろうなあ。

「自分がすでに持っているもの」をハッ!!!!とさせるマシンなのです。
新しいところは、その「小ささ」と「簡単さ」なんでしょうね。
日本のメーカーが長らく忘れてたものがあるような気がします。
生活を潤おわすために、役立つ家電であるべきだったものが、いつのまにやら
ファンクションキーでいっぱいの、使い方がやたらいっぱいの、携帯みたいな
多機能、ってやつに、ホントはみんなへきえきとしていたのだ。

シンプルな生活、が実は一番強力だし、一番長く続くし、くり返すのだ。

私達の生活はいろいろ「持ってしまう」生活なんですけど、おおむねそれを
「しまってしまう」生活でもあります。味わったり、使ったりするまでは
「しまっている」生活です。
シャッフルはそれを「出そうぜ」って言ってます。そこがすごいマシンです。

アップル、というコンピュータ屋さんがそれをしてるのがまたいいですね。
それは「家電としての欲」ってことよりも「楽しく生きようぜ」って言ってる
感じがするんです。ま、ひいきめなんでしょうがね。なんせマック使いなもんで。

実際、最近聞いてなかった音楽をハツラツと聞き返す毎日になってます。
「新しいもののがぶりより」が日常的に起きてる私達の実生活にあって、
ipodシャッフルのやってくれてることは「潤い」なんやろうなあ。

 

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