航空写真をたくさん撮ってます

えー、デジカメ買いましてから非常にあれやこれやと撮りたいものが変遷してまして、
望遠ズームのシグマ170-500ってのを買ったんです。わーいって。映画やってましたんで
ズームに全然抵抗なんてないんです、写ればいいの、って人です。

で、3倍テレコンなんてのを買ってみると3絞りも暗いのね。あああ、こんなに暗いとは、
ってぐらい暗いのね。

んで暗くならない上に、望遠も得したい、と考えました。
一番最初に買ったEOS-5Dってカメラはフルサイズのデジカメでしたので、レンズが50ミリ、と
言うとホントに50ミリなんです。風景写真にはいいんですけど、望遠もそのまんま。

一方、APS-Cサイズのカメラですと、なんと望遠レンズに嬉しい1.6倍換算とやらで、
50ミリレンズが1.6倍の80ミリ相当になると言う。

ムムム、そりゃいいな!と迷ってる隙に、ドラゴンズ優勝フェアとやらでEOS-20Dが不当に
一瞬安くなったので、エイヤッ!と買いました。望遠1.6倍を体感するためだけに。
ある休みの日、私は勇んで某航空基地に向かいましたとさ。

私は写真を撮ってる時はずいぶんと自分の世界に入り込んでいるので、さぞかし人から見たら
イヤーな感じの「近寄んナ、コラ!」オーラがでていますが、この日、基地に到着早々に
見知らぬ方に声をかけられました。
聞けばその人は石川県の小松基地のそばに住んでいらっしゃる方で、今日は天気がいいと
知ってわざわざ大平洋側の基地まで写真を撮りに来ているとおっしゃる。

すごいなあ。すごいですよ。
だって写真撮るために日本海側から太平洋側なんですよ。えらいなあ。

聞けばその方は車のナンバーも小松基地所属の部隊303にかけてナンバーをつけてらっしゃる。
世の中はひろいのでありますな。

なんでも小松基地にはF15しかいないので今日はF4、F2を撮りに来たとのこと。
私もおおまかな飛行時間とルートならばお力になれると思い、丸一日撮影することにしました。

大雑把に言うと、昼は11時半すぎから1時半くらいまで発進、帰投してきます。
次のピークは2時半くらいから4時半。このおおまかなふたつのピークの間に輸送機やヘリも
びゅんびゅん飛ぶ。飛行場からの発進ならばジェットのふかす音でカメラのセットができますが
帰投時はほとんど「急」に飛んでくるので、よほどカメラを持って外で待つほかないのですな。
それでも寒空の中、待ってますとほどよく疲れたころに飛んでくるんです。

この日、私と小松から来られた方以外に、もう一台航空写真を狙ってるハンターがいました。
女性で、レシーバを持ってるようで、ふだんは車の中にいるのに、あるときスゥッと出て来て
ジャストタイミングでイーグルやファントムを捕らえる。あまりに的確なので、小松の人も私も
その女性が車から出てくるのを合図とすることにしました。

雲が出てると露骨に写真の質が下がります。地上から撮るだけですから、旋回してくれないと
なかなかいい写真にはなりません。小松の人はいろんなアングルからの写真を何枚も撮ってて
うらやましかったのですが、一方で小松基地所属のイーグルは、模擬戦闘をするにも洋上に
出てってしまうそうで、ここの基地程飛んでる写真が撮る機会は少ないとおっしゃってました。

夕刻近くになって、その人はファントムを撮ることができました。よかったねー。まる一日
がんばったっもんね。



帰り際になって、やっと名前を明かしあいました。写真を一緒に撮ってただけなんですけどね、
なんか楽しかったですよ。

大の大人がイーグル、ファントムがくるたびに「きたーーーーー!」「撮った?」「あかんー!」
「ダメやんーーーーーーー!」とお互いのカメラ持ってみせあっこしてる風景はかなり滑稽
でしょうが、すっげーすっげー楽しかったですよ。いいじゃん、楽しいんだから。

今度は私が小松に行ってスポット紹介してもらうんだ。うん。

 

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