グロ−バル化だとかデフレスパイラルだとか、銀行の貸し渋りだとか、
つまり誰もが誰もを育てるつもりがないのよと赤裸々に毎日報道ばかり
してるから、そりゃあ心はすさむってもんです。
つまりです、銀行と言うのはもともとそこに産業を生むための資本ってものを
投入して、「新しい」産業を育てるモンだったはずなのに、もーなんだか
マネーゲームとかヌカしちゃって、「担保」のない投資はシネーときてる。
バッカじゃないの？「担保」が確保できるような連中には投資なんざ
しなくても、元手はあるじゃん。
そこでバングラディシュの「グラミン銀行」ってところのマイクロクレジット
ってな感性の素敵さが光るのだな。一口2,500円程度の小口融資で、
担保なし。年間に少しずつ返済する仕組みで、主に女性に投資してる。
返済率実に90％を越えてるらしい。担保ってものではなく、人への信頼への
投資なのだと、ユヌス代表は言ってた。素晴らしい感性だ。

この「担保」ってものの考え方がなんとなくあやしく思えてくる。
ここがすでに「テクニック」なのだ。実のない技法でチョコマカと
稼ぐ安逸なテクニックのよーで、どーもうさんくさい。
これは日本の文化対策ってものでも顕著なんだけれど、例えば芝居とか
映画とかで文化庁などの公の「融資」を得ようとすると、まっさきに
聞かれてくるのが「公演して三年以上」とか「制作団体設立して三年以上」
とか、作品をこれから「生み出そう」としてる人間への投資ではなく、
すでに実行してる人間への投資でしかないという、なんとも思い切りの
悪い、そしてショージキすぎるほどの「担保根性」であるのですな。
その前提条件の発想こそが、文化を育てられないスタートラインなのだと
誰も叫ばなかったの？みんな「そーだそーだ」って合唱したの？

つまり、これからなにかを育てる、というつもりも、発掘の志も
みじんもないことを、平気で公言してるわけです。
言葉として「ベンチャー」とかのたまうくせに、なんらそんな視線は
ないことが明々白々なのです。
今、「あるもの」にしか投資するしか着想がないって、バラしてるのです。
ま、トーゼンといえばトーゼンで、ゆえに「クダラネー」のであります。
なんの知恵もないのです。なんのアイディアも努力もなしに、テクニック
のみで安全地帯を歩いているんだと思い込みたがっている構図です。

日本にいて、こんだけテレビ・ラジオ・インターネットがあって、
隣の韓国や中国のことが、どーしてこんなに「わからない」のでしょう？
「友人」と思い込みたがってる「アメリカ」のことすら、なんでこんなに
日本人にはわかってないのでしょう？韓国の人、中国の人が勉強してる
「日本観」がどんなものであるかを、感情としてかくも知らせないままの
状況でいるのでしょう。世界のことが、なんでこんなにわかんないまま
なんでしょう？メディアの数がこんだけあって、入ってくる情報が
なんでこんなに貧困なまま、貧困なまま進んでいるのでしょう？
なんでこれが「オカシイ」って怒りにならないのでしょう？不思議に思った
人はいませんか？歴史の勉強や世界史なんてやっておきながら、なんで
こんなにわたしたちはわからないままなんでしょうね？オカシイでしょ？

なーんかね、「お金かすからには担保だしなよ」って人たちと、自分の
やってる「生き方」ってのが、じゃあどんだけ違うのかよ？って思うの。
テクニックばかり達者になってるって感じることはない？
どこかで「生き」はじめた！って自覚をしはじめた時から、いつのまにやら
自分がただ「やりやすい方向」にばかり達者になるだけで、結局のところ
「息してねーや」って殺伐としてる人はいない？自分が成長しているのではなく、
自分は器用にできることしかしてないやって自覚はない？
「このまま年とるのか」ってボンヤリしたことない？

買い物ばかりし向けてくるテレビやラジオはオカシくない？ホントは
マスメディアの役、やってないんじゃないって感じない？
ホントにJ−ＰＯＰって聞きたい？ホントにラップってかっこいいの？
ホントにハリウッドの映画ってアベックでみたいの？
ショージキなところ、僕らはもうとっくにシラけているんじゃないだろうか。
買い物がそんなにしたいハズがないのに・・・って時々私は思う。
そんなに買いたいものがあるはずがないのにってよく思う。
ちゃんと毎日食べて、清潔なものが着られて、寝られる場所がひとつあれば、
あんまり欲しいものなんてないはずなのに。そっちの方の感性を満足
させてくれるメディアの仕事はすっかり破棄されている。怠慢だし、偏狭だし
人の思惑が絡み過ぎていると感じない？

アメリカの言う「悪」とか「テロ」って言葉、オカシイでしょ？
「悪の枢軸」って概念、オカシイでしょ？一国の大統領が使うような陳腐な
言葉じゃないものを、ブッシュって人はノーノーといってますけれど。
イスラエルがパレスティナの人たちの拮抗を「テロ」呼ばわりするのも
滑稽でしょ？圧倒的武力で民間人殺してるのってイスラエルの方でしょ？
そのうえアメリカはイスラエルを支持してるんでしょ？
ＩＭＦの言う通りにしてアルゼンチンは恐慌に陥ったんでしょ？でもやっぱり
アメリカは救うつもりなんてないでしょ？アメリカのオカシイところを
日本のコイヅミさんはなんか申し上げたかしら？笑って過ごせることなんて
ないもんなぁ。

ハナにつくのはやっぱり「テクニック」として、その場をやり過ごそうとしてる
人たちのあざとさ。雰囲気づくりまでの努力は買うけれど、実質の「実」を
生み出さない人たちの、テクニックの披露ばかりしか見られない苦痛が
たまらないのだ。ホントに身の回りで起こっている事象を、もっと的確に、
感情論ヌキで、センチメンタリズム抜きで、教えてもらえないモンだろうか。
なんにせよ、今、私達に伝わってきてる情報と言うのは貧困で、偏狭で、
感情的すぎてて、吐き気がする。世界情勢ひとつにしても、日本にいるよりも
スイスの片田舎の方が情報の入りがいいってな話をラジオで聞いたことがある。
「日本・かくありたし！」のような根性論もここでは筋が違う。ドライに
情報が広く、欲しいのだ。せめてメディアの数くらいは、おのおの違った
ニュースソースをしめしてはくれまいか。オリンピックをやったら、はい、
一斉にオリンッピック、ネタにきれたらハイ、サッカー。野球。大リーグ。
まきこ。ムネオハウス。・・・・・なにやってんの？なにやってんの？
あんたたち。なにやってんの？

私の立ってる位置と状況を把握させるだけの情報をよこせっていってるだけ
なんだけれどなぁ。それをまかなうくらいのメディアの数はあるじゃない。
年がら年中「ゆく年くる年」みたいなテレビはホント吐き気がするの。

まず、立ってるところだよ。それを毎日、自覚できるくらいの報道はあるべき。
メディアが「テクニック」程度の器用さで仕入れてくる程度のものばっかりじゃ
トーテー僕らの生活と感性は豊かにならない。つまり、つまり、僕らはかなり
豊かでないものに囲まれていることに怒っていいと思う。
ぼくらは「むやみに」囲まれているけれど、まずそこに怒っていいものが
たんまりあるとここにワタクシながやは叫ぶのです。なんだよ？俺らの
かまわされているものの貧困さったら！子供が親や年配の人を殺す理由が
分からないって？ホントにそうか？ホントにそうか？十分に狂ってるものが
社会にあふれてるってーのに。平然と狂った輩が町を歩いてるのに。
それはまだいい、それを伝えてよ。ヤバイよって、伝えてよ。
やみくもに「ダイジョーブ」って連呼すんのはホントにもうやめてくれ。
ダイジョーブなんかじゃねーだろーが。バラエティやドラマなんかより
見たいものがあるのに。ニュースステーションのようなモンなんかじゃなく、
もっとドライなものがあるでしょーが。まさか、ホントに無自覚なの？
・・・・なら阿呆だよ。もしそーなら阿呆だよ。本物の。

悲観しきってるわけじゃないんです。怒ってるだけってのとも違う。
ただどうしても、「テクニック」ばかりに囲まれているのはガマンナンネーと
憤りを表明したかったのです。こぎれいなところはもうお腹一杯ってのよ。
「担保」のない人への投資。ここには単純でありながら、一番威力のある
力がみなぎってると感じませんか。ひとりで育つ素養のある人への、やりやすい
投資ばかりしてるから、銀行や信用金庫は悪役になってるんじゃないですか？
ひとりでは育てないかもしれないものへの発掘・育成の観点はゼロですか？
そんなアイディアのないことで、平気なことがとんと理解できません。
アイディアってもんがなんだか分かってますか？

なんでしょう。怒っているのとは明らかに違う感情が私の中に渦巻いています。
これはなんでしょう。キチンとした姿勢で立つ、ってだけがどうしてこんなにも
私達は阻害され続けているのか、不思議でたまりません。
あなたは自分のまわりをこんなにボンヤリされつづけていることがミョーだと
思いませんか？わたしは思います。