作成日: 17/01/08
修正日: 17/01/08
このごろの父
声出していこうー
お正月前の12月30日に餅つきをしました。今年3月に父が倒れてから、とにかく
いろんなことが最後になるかもしれない、って変に思い詰めたりしちゃってる部分が
自分のどこかにあって、杵や臼、餅米の蒸し時間など、覚えられる限りは覚える
つもりだった。
父は餅つきも、手返しもいつものようにやってた。楽しそうだった。
あまりがちな火力を焼き芋につかったりするのが、父は大好きだ。
年末帰省したときに、食欲を父は落としていた。いや、厳密には「食欲はあるけど、
胸の辺りでつかえた感じがして、食べたいのに、食べるのに躊躇する」状態だった。
一番分かりやすいのは「声量が落ちる」ことだ。声がやんわり小さめになり、抑揚がなくなって
くるから、傍目にも気づく変化となる。
体調万全ではないにせよ、腸の調子を上げるためにできることをしようと思って
「整腸剤を飲んでもらって」「足つぼに行ってもらって」「お礼参りにお寺、神社をめぐる」を
この正月はやった。実際、歩くのはゆっくりでも、父はそれを楽しめるし、歩けば
胸のつかえもとれて、にわかに食欲が増す。事実父の名と同じ「龍城神社」に参ったときには
峠の茶屋を装った田楽屋さんで、味噌田楽をうれしそうに食べてた。父はこうした
露天などのジャンクフードをちょっぴり食べるのが好きな人だ。
そのかいあってか、声も出るようになったし、電話で話しても「整腸剤が効いとる」と
言ってもくれた。神社からの帰宅時には今の政治についてのふがいなさも意気揚々と
発言してたし、そんな当たり前みたいな風景がすごくありがたい。
私は多分世間一般の人のうちでは、比較的父にべったりな方に入ると思う。
去年は父が一番慕っていた兄を亡くした年でもあるので、なんとか力になりたいと思ったりも
するんだけど、あんまりあからさまなヨイショっぽいんじゃ、よかないよなあーって思ったり
するので、周りが困らない程度に顔を出してるつもり。
なにより、父を気遣ってくれる人がとても多くて、ありがたい気持ちになります。感謝します。
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