作成日: 20/05/29
修正日: 20/05/29
答えの埋まってる場所
探す気ないでしょ?
コロナ騒動で、鼻につくというか、目に入ってくると言いますか、
地頭悪いな、って思う事があります。や、私もそんなによいほうじゃ
ないんですけどね、それでも「世界が悪い方へ向かう」事柄くらいは
勘づくとおもってるので、それを書きます。
米国トランプ大統領は多くの点でコロナに向かう態度が「間違って」ますよね。
デタラメも嘘もコメント内でたくさん間違いを発信してます。
これがね、日本の「官僚たちの判断」にも同じ香りがするんです。
いやいや、官僚の方々は、その経歴から「賢い」人たちだとは思うんですよ。
判断力にせよ、学力にせよ、トランプさんより地頭はいいでしょうよ。
まぁ言いたいのはそういうんじゃなくてね。
「今、知ってるものの中からだけでしか、判断がつけれない」狭量さに
おいて、非常に似ている気がします、って話。
えっとですね、今の自分の所在地が、トランプさんにも官僚さんにも
よくわかってらっしゃると思うのです。バランス感覚がいい、っていうんですかね。
立ち位置と、周りに配置している物が見えていて、その最中で「最も自分たちを
利するもの」に割と勘づく鼻がとても冴えていらっしゃる。
ぱっと見渡して、直感のように「自分に利する」が浮いて見えてくる。
そこへがぶりといく。この直感のようなものはおおむね当たっているし、
経験則、これまでの渡世の習いから、いい線の判断を為さっていらっしゃる。
まぁ外れてやしないんでしょうね。外れてても「外れてはいない」と言い訳
できる程度の、判断でしょう。「頭の回転がいい」手合いの賢さです。
昨今好んで読んでる内田樹(たつる)先生の本にこんな文章があります。
「いい頭」を持って生まれたついた子供たちは、それをおのれ一人の
立身出世や銭儲けのために専一的に用いるようになる。子供の頃から
親や教師が執拗にそう教唆しているんだから仕方がない。
どうすれば知性はその都度の限界を超えて出るのかという、「知性そのもの」
についての問題よりも、他の人たちよりも相対的に優れた知的資質を利用して
どんな風に自己利益を増すかという「利益問題」を子供たちは優先的に考える。
内田樹:著 「最終講義」より引用
や、まさしくこのことです。
「他より優れた、相対的に優れた」ってとこのことです。そこに出そろった
うちの中では、「相対的」にいいものへヒョイと取り付くのに長けてる。
鼻が利くってやつです。
でもですね、事が「未知のもの」に対しましてはですね、殊更「相対」するにも
比較対象がなく、前例もなく、似た案件も引用・信用に足る材料でない時には
ぶさいくなくらいうろたえて、機能停止します。せいぜい「他に目を向けさせる」
突飛な行動にお茶を濁しはじめます。嘘も無茶も合点づくです。「まだその方がマシ」
などと判断してるのでしょう。「なんら対策を思いつく理由がなくなっちゃう」
人たちなのです。そこが頭が悪いって言ってるのです。
有事の際ってのは、おおむね「前例のない」ことだし、規模がでかいし、
責任も大いに伴います。「順調にやって来た」「優雅に生き過ごして来た」人には
「相対的に見渡す」センサーがみなぎっていますが、未知の案件に挑んでいくような
ガッツも興味も興奮も持ち合わせてないのが通例です。
そういう感覚は一部の科学者や、日々最前線で働くお医者さんのように、
自分の都合で案件が巡ってくる訳ではなく、否応無しに応じざるを得ない最中で
夢中で解決策を発明する、流用する、柔軟な人間的感覚を備えた方にしか備わりません。
その意味ではトランプさんも官僚さんも(私はもはや安倍首相は判断してないと
思っています。プロンプター棒読みにあれだけ抵抗を示さず、マシーンのように
滔々とお話になる事を厭わないのは、そういうことでしょう)同じなんです。
その時に「最も得になる事」が存在してない世界では、自分が発揮できる素養が
そなわないで過ごして来た人たちなのです。一緒なんです。
新しい事態がやって来ても、てだてがありませんし、発明も発見もできないでしょう。
「ただ、頭がいいだけ」です。役に立ちにくいのです。未開地に足を向けるそぶりも
ないでしょう。
コロナはそういう面を赤裸々にしました。
コロナ災害は、きっとその答えを「今、見知った知識の範囲」にきっと埋めていません。
ですから見つけられないのです。そう、コロナ災害に対する答えは「今、分かっていない
トコロにしか埋まっていない」んです。
そこを「探しにいきたい人」か、「今、足りないなら探してでも手に入れる」熱量が
むやみにある人でないと、動き出さないでしょう。結果ありきで、判断だけして済ませたい
類いの頭の良さでは、間に合わんのです。
安倍首相のコロナに対する挙動がさもしく見え、国民による評価が先進国の中で最低
なのは、「励ましの言葉」も届かす、さりとて「事態を圧縮するお願い」に対価も示さず
その態度の背中側に「利害」がはっきり隠せないでいることが原因でしょう。
でもそれはトランプさんも閣僚さんも官僚さんも、悪いなあなんて微塵も思わないでしょうね。
そこが抜けてるってんですよ。全く。ねえ。
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