作成日: 22/02/09  
修正日: 22/02/28  

体は鈍感、ということでもないですが




すぐには分からず、食べ終わってから感じる心地よさのような感覚、身体がきれいに
なったような気がする・・・というあれです。ひとつひとつの細胞が喜んでいるのです。
それを、身体の心地よさで伝えてくれているのです。一方で、その穏やかな優しさに、
脳は気づかないことが多い。

土井善晴「一汁一菜でよいという提案」の中から「自分の身体を信じる」より引用。

先生は「脳が騙してくる」と続けていますが、先生一流のお戯れで、仰っておりますけれど、
なかなかの含蓄と拝察いたします。目先の「うまい」は脳が誘導する「旨いはずだ」に強引されて
いるかもしれない。それを「食べ飽きる・飽きにくい」というモノサシで計って見やると
勘づきやすいのでは?なるエッセイで、朴訥とした智慧から巡ってくる洗練が凄く心地良いのでした。
言い換えれば「旨いものがそんなに取っ付くように旨くあろうとするもんかよ」って啓示のような
趣を覚えたのでした。